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■  ポンと村おこし  オマケ「あかずきん」                 ■
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「なんでこの本なんですか?」
 えへへ、本当は分ってるんです、でも聞いちゃう。
 レッド、一緒に本を見ながら、
「あかいずきん、ぼくもあかいから」
 ほーら、思った通りです。
「でもでもレッド……あかずきんは女の子ですよ」
「ざんねん」
「でも、まぁ、子供だから一緒かも」
「やったー」
 ふふ、喜んでますね。
 そうだ、良い事を思いつきました。
「ねぇねぇ、レッド、もう自分で読めない?」
「ごほん……よむの?」
「うん、自分で読めませんか?」
 レッド、本の文字を目で追ってます。
「あかずきんは……おばあさんの……いえまで……」
「そうそう、その調子ですよ」
「おつかいに……いきました」
「レッド、すごいすごーい!」
「えへへ、ほめられました」
「じゃ、レッドはあかずきんちゃんのところで、他はわたしが読むのはどう?」
「!」
「できる?」
「それ、おもしろそう、やるやる!」
 ふふ、レッド乗り気です。
 今回は最後までちゃんと起きててそうですよ。

 や、やっぱやめておけばよかった……
 そう、最後のシーンです。
「ねぇねぇ、どうしておばあさんのおくちはおおきいの?」
「それはお前を食べちゃうからだ、ガオー!」
「ねぇねぇ、どうしてポン姉はタヌキさん?」
「ちょ、ちょっとレッド、脱線してます」
「ねぇねぇ、どうしてポン姉はいちばん・せんぱい?」
「一番最初にここに来たんですよ」
「いちばんえらいの?」
「店長さんの次に偉いの」
「ごはんつくれる?」
「え……作れませんよ、ミコちゃんのお仕事です」
「じゅつは?」
「術って、それはコンちゃん」
「ポン姉、なにができるの?」
「うぐ……」
「ねぇねぇ」
 レッド、しがみついてきます。
 はぐらかそうと思ったけど、逃げられません。
 ああ、レッドがわたしをじっと見てます。
「ポン姉、もしかしてびょうき?」
「なんでわたしが病気なんですか」
「だ、だってむねがちっちゃいです」
「!!」
「いちばんえらいのは、いちばんちいさいのでしょうか?」
「れ、レッド、わざと言ってませんか?」
「?」
「ねぇねぇ、レッド、わざと言ってませんか?」
「『どらやききゅー』ときいておりまする」
 カチン!
 次のページに強制移行。
「あかず……レッド、食べちゃうぞ、ガオー!」
「あああ……わーん、たべられるの、いやー!」
「一番小さいとか言う子は食べちゃうんです」
「うわーん」
 レッド、お布団から飛び出しちゃいました。
 ふん、わたしの傷付く事言うからです。
「ポンちゃん……何泣かしてるの!」
 ミコちゃんがレッドを抱いてきました。
 レッドまだ大粒の涙ポロポロこぼしてますよ。
「い、いや、ミコちゃん、それはたまたま絵本読んでて……」
「寝付くのに読んでいるのに、泣かしてどーするんですかモウ!」
 ミコちゃんが首を横に振ってお布団から出ろってジェスチャー。
 そのお布団にミコちゃんがレッドと一緒に入ります。
「今日は私が寝付かせるから」
「はーい」
「ポンちゃんの寝床、廊下に用意したから」
「?」
 廊下に出たら、ありました!
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 ダンボールが……


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NCP5(2010)

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